〜誰かの紡いだ独り言〜

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たとえば
お前のかしらにひびの入ること
たとえば
お前の拳が裂けて血を吹くこと

しっているか
怪我をすることは痛いことだ
血を流し細胞が痛み神経を焼く

しっているか
お前のこころも、血を流すのだ
(俺の心臓の膿むように!)

   ◆
ねぇ、きみ。
重ねたてのひらの温度をしっているかい。

ねぇ。
繋いだゆびの感触をおぼえているかい。

髪をなでるのがすき。
陽だまりのにおいがする。

君の呼ぶ声がすき。
ほころぶ春の気配がするよ。

ほら、君の手のひらからこぼれるなら
僕も一緒に手を添えよう。

ねぇ、きみ。
もいちどあいに行くから。
春風を待っていて。

   ◆
あした、
たしかに君にすきだ と言おう。
だってほら、夢であえたなら
きっとゆえるもの。
きみ、
わらってくれたら、いいな
(たとえば叶っても破れても!)

   ◆
ああ、あなた
絞るみたいに、そんな
笑ってくれなくてもいいんだよ。

泣けてしまうじゃあないか。

   ◆
【月にはけして届かない】

とけない のろい は ない とおもうから

だから

きえないで

ぼくの いとしい おつきさま

   ◆
ああどうか泣かないで
その透き通る雫が湖面を揺らすと
私は水底から渚を掻き毟りたくなる
なかないで。その雫は私の宝石。代えがたき真珠。
だから泣かないで。
あなたの隣に私をおいて・・・

   ◆
愛してる(君のにおい)
愛してる(重ねたてのひら)
愛してる(囁くといき)
あいしてる(そんな私に、恋してる)

   ◆
世界を白く染め上げろ
夕闇すらも塗りつぶせ
雑音すらも圧し潰せ
純白の世界に僕はひとり

   ◆
誰かに気づいて欲しいとか。“自分”を理解して欲しいとか。
人はいつも欲にまみれて。それでも、寂しくて仕方がない。

   ◆ 幸せなんてない。そんなものは存在しない。
だから僕は、ただ、笑っていられる瞬間を、とても愛しく想うのだろう。

   ◆
どうして、どうして?僕は探す。
どうして、どうして?僕を探す。

   ◆
泣いて泣いてないてわらって、そして、静かに微笑んで――

   ◆
お前は、その子供を救うことができるのか。
お前に、その子を救う覚悟があるのか。

   ◆
どれほど望もうと、私は私の手の届く範囲のものしか掬ってやれない。
しかし、私の手はあまりに小さく、多くのものを取り零してしまう…。

   ◆
泣いてください。私の前で。
私以外にあなたの涙は見せたくないから、
だから――泣いてください、私の前では。
あなたの心が晴れるまで。

   ◆
ただひとこと、だいすきだよと、言いたかった。君に――。

   ◆
あなたは、私を嫌いですか―?
世界はいつも、応えてくれない。

   ◆
生きることに何の意味があるというのか。
死が無意味だというのなら、私は生に執着する理由も持ちはしない。

   ◆
長い永い、夢を見ていたのかもしれない――ひとりきりの夜の底で。深い深い眠りの淵で…。

   ◆
この痛みも、この悲しみも、すべては私が私で在るが故。私で在る、証。それ故全てが愛おしい。

   ◆
私は未だこの世界をしらない。まだ、なにも――。

   ◆
ヒトは切なく、それでも僕らは人として生きてゆく。
この、世界のなかで。

   ◆
この世界のどこかで、この広い空の下で、毎日誰かが泣いている。
でも僕等は、そのすべてを受け止めることは、決してできはしないんだ。